株式の機能
株式は「利潤証券」「支配証券」「物的証券」の3つの側面を有している。株式がどのような価値や機能を有しているのかを知ることは「株価」の今後の動きを考えるために、重要である。
【利潤証券】
出資者である株主は企業の所有権者である。企業の利潤は、株主に帰属する。(=利益配当請求権)これが「利潤証券」としての株式の側面である。「株価」は基本的に、株式の有する3つの側面に基づいて形成されるといえるが、企業が永続して生産活動を行うことを前提とし、かつ、その企業を経営することが利潤面以外で利益(満足感)を生むことのない企業の株価形成においては、とりわけこの利潤面が重要な役割を果たすことになる。
【支配証券】
株主総会が企業の最高意志決定機関であり、経営決定権限は保有株式数に依存する。(=経営参加権)これが「支配証券」としての側面である。支配証券の側面は、ある企業の経営権に特別の利益を見出す主体が、利潤等により算出される水準よりも高い価格で株式を取得する場合に、価格形成に直接的な役割を有することになる。企業買収やTOBが行われる場合には、株価にプレミアムが付与されることなどは、この例である。
【物的証券】
企業が解散をした場合には、株主は株式数に応じて、解散処理後残存する企業の純資産を獲得することができる。(=残余財産分配請求権)これが「物的証券」としての側面である。物的証券の側面は、利潤等により算出される株価水準が、この時点での企業の1株当りの解散価値よりも低いような場合には、株価決定の主導的役割を果たすことになる。現実の株価が1株当りの解散価値よりも低ければ、その企業を買収して解散することにより利益を得ることができるため、株価がこの水準にまで押し上げられることになる。つまり1株当りの解散価値は株価の下限と考えることができる。
[ 投資用語辞典:か行 ]