信用取引
信用取引とは、顧客に信用を供与して証券会社がおこなう株式の売買取引のことをいう。顧客に対する金銭又は有価証券の貸し付け又は立て替えを行うことで信用の供与する。
証券会社より投資家が株式の売買を行えるよう買付代金を立て替えたり(=融資)、株式を貸し付ける(=貸株)ことで株売買取引を行う。
投資家が「十分な資金が手元にないが株式を買付けたい。」ときや、「株式をもっていないが株価が値下がりしそうなどので先に株を売却をしたい。」といった場合などに利用する。
大量の需要と供給を生み出し、公正な価格を形成するために証券取引所における株式取引を円滑にしなくてはならないが、実需の売買のほかに信用取引制度が果たす役割も大きい。
信用取引をするには、「証券業協会」及び「証券取引所」が作成する説明書の内容について十分理解した上で、証券会社に信用取引口座設定約諾書を差し入れ口座開設をする。
信用取引による約定注文が成立したら、代用有価証券、担保掛け目などの条件を満たした委託保証金を証券会社に差し入れ泣ければならない。
信用取引で売買した株式が株価変動によって評価上大きな損失が出た場合や、代用有価証券の値下りにより必要額より不足してしまった場合には、追加保証金(追い証)として委託保証金を追加差し入れしなくてはならない。
①信用取引の種類には制度信用取引、一般信用取引がある。
②決済の方法(弁済)
証券会社から信用を供与された貸付代金又は、売付株券の貸付を決済するには、次の方法がある。
差金決済
定められた一定期間内に、反対売買による差金の受払いを行う
現物決済
売り付けた株式を提供し代金を受取る(=現提)、または貸付代金を渡して株式を受取る(=現引)
③委託手数料は信用取引の委託手数料は現物取引と同じである。現提・現引の手数料は不要である。
④規制証券取引所が指定する「注意銘柄」「規制銘柄」、及び証券金融会社が指定する「貸株注意喚起銘柄」「貸株申込制限銘柄」「貸株停止銘柄」については、証券会社は信用取引の勧誘を自粛しなくてはならない
⑤権利処理は信用取引の配当・株式分割の権利は、買建てと売建ての間で不公平がないように、証券取引所で定めたルールによって処理される。
配当調整処理
信用取引の配当は、売建顧客が支払い、買建顧客が受取ることによって調整される。その際、配当落調整額は、源泉徴収相当の7%が差し引かれた金額となる。
株式分割の処理
信用取引の新株引受権等は、証券金融会社の権利入札により処理価格を決定し、売建・買建顧客の新規単価よりその処理価格を差し引くことにより、調整される。但し、買建顧客は一定条件のもとに新株を引き取ることもできる。
⑥先物取引との違いは信用取引と先物取引は共に証拠金制度をとっているが、本質的には全く違う取引である。
信用取引では株式や資金の貸借関係が発生するが、先物取引は発生しない。
信用取引をおこなう際の価格は、現物取引の価格と同じである。しかし先物取引は、現物市場とは別の市場が存在し、独立に取引がおこなわれるため、先物取引をおこなう際の価格は現物価格とは別なものになる。
⑦信用取引に対する課税は信用取引の決済時において、現物株式と同様、税金がかかる。
[ 投資用語辞典:さ行 ]